研究紹介(更新2023/1/16)




研究について

長期的な研究の目標は,トポロジカルな手法を用いて3次元空間内の流れを有限的な代数構造によって分類することである. このことが実現されれば,3次元空間内の流れの情報を計算機で処理できるようになるので,様々な物理現象への応用が期待される. この長期目標は空間が有限的な代数構造を用いて分類されることの類似である.  実際,既に一般の非圧縮平面流については文字列という有限代数構造によって分類され,様々な流体現象へ適用され,現実の問題にも適用されている.


研究概要

トポロジーを用いた流れを研究しています.さらに,流れとみなせる現象に関する現実の問題の解析を行っています. 実際,ベーグルとコーヒカップを同じ形とみなすような幾何学の手法を用いて,流れを解析しています. このトポロジカルな流れの解析の利点としては,定性的な流れの解析が可能になることです.実際,このトポロジカルな考え方を用いると,細かい情報を捨ててしまうためほしい情報が得られないかもしれませんが,同じ流れなどの概念が定義でき,流れの性質をあいまいさなく記述できます.

具体的な研究の内容としては,例えば,以下のようなものを研究しています.
. 曲面上の流れの分類やその遷移グラフ構造
. 3次元空間上の流れのスライスとして得られる2次元の流れの性質
. 距離空間上の流れの分割と位相不変量の構成

より一般に,流れの一般化と思える葉層構造の性質を調べています. 特に,2次元または3次元空間内の流れの一般化である余次元1または2次元葉層構造について興味があり,横断的に良い性質を持つ場合などについて考察しています.


専門 (トポロジー,力学系)

・余次元1,2葉層構造や余次元1,2力学系 (i.e. 曲面上の流れや同相写像)
・曲面流やハミルトン曲面流の語表現を使った流体への応用


キーワード

・曲面上の力学系,葉層構造 (概周期性, R-closedness, 再帰性, 非遊走性, 半順序集合, 類空間, T_0空間)
・曲面上の流れ (COT表現,構造安定,渦)
・トポロジカル流れデータ解析 (TFDA)


関わりのあるプロジェクト

戦略的創造研究推進事業 JST さきがけ さきがけ研究者 (2016年9月-2020年3月)
未来社会創造事業 JST Mirai 坂上グループメンバー (2018年-)






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