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小野 肇

2013.05.06 更新

  • 氏名小野 肇(Hajime Ono)
  • 職名准教授(Associate Professor)
  • 所属理工学研究科数理電子情報部門(Department of Mathematics)
  • 卒業研究

研究分野

  • 微分幾何学

研究テーマ

現在は、主に次の2つのテーマについて研究を行っている。

1.ケーラー多様体およびその奇数次元類似である佐々木多様体上の「標準計量」の存在問題:ケーラー・アインシュタイン計量の存在と一意性の問題は、『多様体が一つ与えられたとき、その上に「もっともきれいな形の」リーマン計量を与えよ』というリーマン幾何における重要テーマにおいて、最も理解が進んでいるものの一つである。特に、ケーラー・アインシュタイン計量の存在と代数幾何的な概念であるK-安定性の同値性(いわゆるYau-Tian-Donaldson予想)は、偏微分方程式と代数幾何を結び付ける非常に興味深い現象である。一方、その奇数次元類似である佐々木・アインシュタイン多様体は、近年の理論物理学(AdS/CFT対応)において再び脚光を浴び、重要性が再認識された。トーリック佐々木多様体については、佐々木・アインシュタイン計量の存在と一意性は二木氏、Wang氏、趙氏らとの共同研究(Journal of Differential Geometry, Vol. 83 (2009), 585~635, Communications in Mathematical Physics, Vol. 277 (2008), 439~458) ですでに解決した。現在はトーリックではない場合で、佐々木・アインシュタイン計量の存在に関連した問題を研究中である。また、佐々木幾何特有の情報を用いて、ケーラー・アインシュタイン計量の存在について調べる手法にも興味がある。

2.ラグランジュ部分多様体のハミルトン体積最小性問題:2次元の平面や球面における等周問題の高次元化の一種として、ケーラー多様体内のラグランジュ部分多様体に関するハミルトン体積最小性問題が知られている。ハミルトン体積最小性をもつ例は入江氏、酒井氏との共同研究の結果(Proceedings of the Japan Academy, Vol. 79, Ser. A (2003), 167~170)を含めても、あまり多くは知られていない。ラグランジュ部分多様体のハミルトン変形族の中に体積最小なものが存在するための必要十分条件を求めることが最終目標だが、まずはハミルトン体積最小なものの例を1つでも多く見つける ことを目指している。